2020.10.31
スタッフブログ
『忠臣蔵・急 ポリティクス/首』上演に向けて(くるみざわしん)
序破と続いた忠臣蔵、いよいよ急。副題の「ポリティクス/首」の/は演算の記号で「スラッシュ」と読み、割り算を意味する。ポリテックスを首で割っているわけである。ポリティクスは日本語で「政治」。政治を首で割れるわけがないとお思いかもしれないが、果たしてどうだろう。政治とは落ちた首、落とされた首が積み上がった山、あるいは沈んだ沼ではないだろうか。首で割ったらカタチが崩れ、数字がはじき出される。政治という名で覆われて見分けがつかなくなっていた首のひとつひとつがくっきりと顔を見せ、目の前に浮かびあがる。その様相をとらえたくて書き上げた本作。忠臣蔵の完結をひとつの首にして現代の政治(ポリティクス)を割り、どんな答えを導くのか。その刹那に立ち会って欲しい。
作 くるみざわしん