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お知らせ
2024年5月13日

世界演劇講座「ⅩⅨ -新時代を生きる劇作家たちⅡ -2024」 開催のお知らせ

次代を担う演劇人育成のために立ち上げた世界演劇講座を開講いたします。
「新時代を生きる劇作家たちⅡ」と題して、1970~80 年 代生まれの「新時代」に登場した「新旗手」たる劇作家たちをとりあげます。
ぜひご参加ください。

<講座の概要>
日 時/7月15日、8 月 12 日、9 月 9 日、10 月 7 日、11 月 18 日(月)各回 19:30~21:15《全 5 回》
会 場/アイホール (伊丹市立演劇ホール)カルチャールーム B
対象者/年齢や演劇経験は問いません。
定 員/25名程度(申込順)
受講料/全 5 回一括 5,000 円 ※1 回ずつの受講もできます:1 回 1,500 円
申込先/https://forms.gle/Jm2DwnUSYzVjtfNa7
お問合せ/sekaiengeki★gmail.com(※★を@に変えてください。)
詳細/https://sekaiengeki.wordpress.com/
主 催/エイチエムピー・シアターカンパニー

<講師>
西堂行人(演劇評論家/明治学院大学教授)
笠井 友仁(演出家/近畿大学講師)

<各回の内容>

【第 1 回】7 月 15 日(月) われわれは今、どういう「新時代」を迎えているのか?

近代・現代演劇史を三つの段階に分けたとき、三番目に相当する「今」の時代をどう考えていけばいいか。演劇 が直面している危機は、人類史、地球史にまたがる段階ではないか。演劇のみならずわれわれは歴史を根源から考え直す段階に直面している。

【第 2 回】 8 月 12 日(月) ひとの社会の「暗部」に目を向ける/前川 知大(イキウメ)

SFやオカルトを得意としていた前川は、昨年の『人魂を届けに』で新しい次元に突入した。精神の危機を抱える者たちは、アジールを求めて「森」に集まる。そこで人々は何を癒され、何を充填していくのか。2023 年度読売演劇大賞最優秀作品賞に輝いた同作を対象に現在の暗部を考える。

【第 3 回】 9 月 9 日(月) 登場人物から透かし見える「歴史」/長田 育恵(てがみ座)

長田は当代きっての文学的台詞の書き手だ。評伝劇を得意とする彼女は、作家や詩人らの内面や生き方に分け入り、そこから戦争や歴史が透かし見えてくる。朝ドラ『らんまん』の脚本家の出世作『乱歩の恋文』は長田の原点が垣間見える。

【第 4 回】10 月 7 日(月)「既知」を疑い、新しい視点を打ち出す/野木 萌葱(パラドックス定数)

常識的な見方を覆すことで新しいドラマを展開する野木は、スケールの大きい素材を扱い、まったく新しい世界観を提示する。戦時中に、科学者たちが 731 部隊に関わることで何が起こったか。戦争と科学者の関係は、今を問うことにも通じる。

【第 5 回】11 月 18 日(月)社会や現実の「裏側」に着目する/中津留 章仁(TRASHMASTERS)

社会や現実の裏側に潜む問題に着目し、何が隠されているかを中津留の劇作は暴いていく。だが、問題を投げかけるが、解決は出さない。あくまで問いを提出するのみだ。そこに挑む人間の葛藤や闘いは壮絶だ。社会を変えていくにはどうすればいいか。そのヒントが中津留の芝居に隠されている。

参考文献:西堂行人著『新時代を生きる劇作家たちー-2010年代以降の新旗手』(作品社、2700 円+税)、『日本演劇史の分水嶺』(論創社、近刊予定)

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